2011年1月 1日 (土)

★2010年「このミステリーがすごい」第7位:『仮想儀礼』篠田節子(著)

このミステリーがおもしろい。このミステリーが面白い。

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2010年「このミステリーがすごい」第7位。

篠田 節子

東京都生まれ、東京学芸大学卒。
1990年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞。
97年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞を、『女たちのジハード』で直木賞を受賞。

信者が三十人いれば、食っていける。

五百人いれば、ベンツに乗れる―

作家になる夢破れ家族と職を失った正彦と、不倫の果てに相手に去られホームレス同然となった矢口は、9・11で、実業の象徴、ワールドトレードセンターが、宗教という虚業によって破壊されるのを目撃する。

長引く不況の下で、大人は漠然とした不安と閉塞感に捕らえられ、若者は退屈しきっている。

宗教ほど時代のニーズに合った事業はない。

古いマンションの一室。

借り物の教義と手作りの仏像で教団を立ち上げた二人の前に現れたのは…。

二十一世紀の黙示録的長篇サスペンス。

新興宗教団体の虚実を描き切った力作。

ただただ金儲けのためだけに作られた宗教団体が、いかにして発展し、かつ、崩壊してゆくのか、教祖の心の動きを中心に描いている。

作られた虚構でしかない団体が、信者を集め、その信者の盲信のゆえに、教祖の手を離れて暴走してゆく‥‥。

これと並行して、この団体を取り込もうとしたり取り潰そうとする外部の暗躍が。

非常にスリリングな展開が綴られてゆく。

宗教法人の会計のしくみなどを十分に取材していなければ意外と描けないような、そういった場面も出てくる。

また、行政の福祉関係の職員だった作者の体験が活かされているのではないか、という場面も、ところどろに効果的にちりばめられている。

いわば、社会的弱者がいかにして新興宗教団体に取り込まれてゆくか、ということをも描いているのだ。

むしろ、そこが本書の言わんとしているところなのかもしれない。

一気に読ませるだけの力がある。

いわゆる「カルト宗教団体」はこのように作られてゆくのかもしれないな、と思わせる、そんなリアルさにも満ちた作品となっている。

21世紀的問題サスペンス。

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2010年12月31日 (金)

★2010年「このミステリーがすごい」第6位:『粘膜蜥蜴』飴村行(著)

このミステリーがおもしろい。このミステリーが面白い。

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2010年「このミステリーがすごい」第6位。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。

〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。

だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた…。

デビュー作「粘膜人間」に続くシリーズ第2弾。

とは言え前作と直接的な関連があるわけではないので独立して読んでも全く問題ありません。

物語の設定が軍国主義による支配が続く戦時下の「日本」であることと異形の「人外」が当り前のように我々と共存している世界。

その設定は前作を踏襲しております。

前作はとにかく「変なお話」の印象が強い作品で、よもや第2弾があるとは思ってもみませんでした。

で、今回本作を読んで感じたのは「やっぱり変」だということ(笑)。

ですが前作以上に「奇妙な味」がきちんと確立されていて、これはこれで魅力的です。

今回も3篇から成る連作ですが、先行するパートに後篇のエピソードが組込まれていたり、意外な結末に至る伏線があちこちに散りばめられているなど、前作より格段に構成が練られていて最後まで飽きずに読めます。

猟奇色は今回も健在ですがエログロ度は前作より(若干)トーンダウン。

しかし本作が前作より上出来なのは何より主人公の色づけに工夫があるからだと見ました。

第一・三話の月ノ森雪麻呂、第二話の間宮勝一、この両者は共に性格が破綻しているだけでなく強大な権力を嵩にきた傍若無人な振舞いで他の登場人物たちを阿鼻叫喚の修羅場に巻き込む訳ですが、いづれもなぜだか憎めないところがあります。

それは妙に人間臭い所であったり年相応の子供らしさであったりするわけです。

本作ではそんな彼等が各々の無体な行為に対して何らかの報いを受ける顛末が描かれているわけで意外と健全な(?)お話になっております。

それもあってでしょうか。

意外とさっぱりとした後味になっておりますのでご安心を。

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★2010年「このミステリーがすごい」第5位:『犬なら普通のこと』矢作俊彦(著)

このミステリーがおもしろい。このミステリーが面白い。

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だ。

2010年「このミステリーがすごい」第5位。

矢作・司城ゴールデンコンビ、25年ぶりの新作にして最高傑作。

人を殺すのは疲れる。

犬のような人生を変えるためでも。

行き詰まったヤクザ者たちが2億円を賭けて沖縄を這い回る。

暑熱の沖縄。

ドブを這い回る犬のような人生。もう沢山だ――

ヤクザのヨシミは、組で現金約2億円の大取引があると知り、強奪計画を練る。

金を奪ってこの島を出るのだ。

だが襲撃の夜、ヨシミの放った弾は思いがけない人物の胸を貫く。

それは、そこにいるはずのない組長だった。

犯人探しに組は騒然とし、警察や米軍までが入り乱れる。

次々と起こる不測の事態をヨシミは乗り切れるのか。

血と暴力の犯罪寓話。

沖縄を舞台に、うだつのあがらないヤクザが一攫千金を狙って勝負に出るが、計画は頓挫し、更なる混沌を招いていく、と言う話。

アメリカ軍(ヤンキーマフィア)や公安警察も入り乱れ、ドラマは目まぐるしくラストに向かっていく。

途中ダレる部分もあったと思うが、最後の壮絶な戦いがそれを打ち消す。

沖縄を舞台にしたノワール小説で、銃の仕掛け等の描写も興味深かったし、アクション小説が好きならお勧めの作品。

本作は、馳星周あたりが描きそうなヤクザ、麻薬取引、騙し合いと言ったドロドロした話が、同氏特有というべきか、舞台を沖縄に設定したおかげか、結構楽しく<カラカラ>と描かれており、一夜にして、これだけの人数が撃ち殺されたにしては、読後感は悪くないです。

途中,クスクス笑える所あり、銃撃戦は迫力あり、やけくその中年、若者のはじけぶり(この主人公二人の関係が「傷だらけの天使」の修と亨のもじりみたいな...) あり。

最後のオチも用意されており、(後に特に残ることもないが、)それでも十分なエンターテイメント小説として楽しめた次第です。

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★2010年「このミステリーがすごい」第4位:『追想五断章』米澤穂信(著)

このミステリーがおもしろい。このミステリーが面白い。

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2010年「このミステリーがすごい」第4位。

古書店アルバイトの大学生・菅生芳光は、報酬に惹かれてある依頼を請け負う。

依頼人・北里可南子は、亡くなった父が生前に書いた、結末の伏せられた五つの小説を探していた。

調査を続けるうち芳光は、未解決のままに終わった事件“アントワープの銃声”の存在を知る。

二十二年前のその夜何があったのか?

幾重にも隠された真相は?

米澤穂信が初めて「青春去りし後の人間」を描く最新長編。 著者新境地の本格ミステリ。

五篇のリドルストーリー(結末を書かない物語)が作中作として収められた入れ子構造の本作。

タイトルが重い印象だったのですが、読み終わった時には『なるほど』と思いました。

父が残した5編の小説の探索を依頼する娘・可南子は、結末だけを所持しています。

報酬に動かされ探索を始めるのは叔父の古書店でアルバイトしている芳光です。

探索途中で、海外で起こった未解決事件『アントワープの銃声』が迫ってきます。

アントワープ&古書店

なぞの5つの小説&5つの結末

可南子の父の真相を隠す愛&古書店の叔父が芳光を突き放す愛

中々興味をそそられるプロットです。

まずは見事なプロットに脱帽した。

リドル・ストーリーとその謎解き(最後の一行)の組み合わせによって正反対の意味が立ち現れる様は圧巻であった。

また、娘に真実を語るべきか否か、悩んだ末に父親がとった行為が哀切。読み始めたら止められなかった。傑作である。

5つの小説は、奇抜な話ではあるのですが映像が浮かびます。

そして読者も結末を考えてしまうのでは!?と、思います。

その結末ですが、他の小説でもありえる結末で読ませます。

ワクワクしながら読み終えました。

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★2010年「このミステリーがすごい」第3位:『Another』綾辻行人(著)

このミステリーがおもしろい。このミステリーが面白い。

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2010年「このミステリーがすごい」第3位。

その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。

1998年、春。

夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。

不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。

そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?

秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。

その学校の、そのクラスにはある「呪い」がある。

避けられない死の連鎖に挑む少年少女の運命は--

新本格の旗手が満を持しておくる、戦慄の青春ホラー。

 
学園ミステリーホラーで、主人公の少年が転校して入ったクラスの三年三組にだけ起こる怪奇現象。

そしてジンクス。
 
謎のクラスメート見崎鳴(みさきめい)。
 
沢山の不気味で美しい人形たちは、人形作家「天野可淡(あまのかたん)」 の人形を連想させる。

ホラー的なグロい描写もあって気に入りました。

なんといっても「見崎鳴」が謎めいてて凄く気になり、 ぶ厚い本ですが、3日で読んでしまいました。

この作品は2006年から書かれただけあって、あとから読んだ「館シリーズ」たちとは違って最近っぽい感じです。

怪談、ホラー、ミステリー、学園ものが好きなら楽しめると思います。
 
これを読んで綾辻のファンになりました。

「面白かった!」と思える作品でした。

最初はページ数の厚さに「時間がかかりそう」と思ったのですが……

いざ読み進めると先へ先へと、気づけば1日もかからず読み終えてしまいました。

決して読み飛ばすような内容では無くむしろ、とても読みやすい作品でした。

情景が鮮明に思い浮かぶくらい内容がスッと頭の中に入るような文章。

全体的にホラーとサスペンスに所謂ジュヴナイルっぽい感じが各少々といった雰囲気がありました。(あくまで私的意見ですが)

三年三組に降りかかる《呪い》と噂される謎の現象。

居ない筈なのに居る《もう一人の誰か》

一体誰が?

何故?

次はどうなる?

という不安感や疑心感は少し背筋が涼しくなるような、ちょっと不気味な感覚すらしました。

そういったホラー感の味付けがなされたミステリーが完成しており、読者はそれを堪能すればよい、一級のエンターテイメント小説です。

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★2010年「このミステリーがすごい」第2位:『ダブル・ジョーカー』柳広司(著)

このミステリーがおもしろい。このミステリーが面白い。

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2010年「このミステリーがすごい」第2位。

結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織“風機関”が設立された。

だが、同じカードは二枚も要らない。

どちらかがスペアだ。

D機関の追い落としを謀る風機関に対して、結城中佐が放った驚愕の一手とは―。

表題作「ダブル・ジョーカー」ほか、“魔術師”のコードネームで伝説となったスパイ時代の結城を描く「柩」など、5編を収録。

吉川英治文学新人賞&日本推理作家協会賞W受賞の超話題作『ジョーカー・ゲーム』シリーズ第2弾、早くも登場。

柳広司の、『ジョーカー・ゲーム』の続編となる連作短編集。

’09年、「このミステリーがすごい!」国内編、「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門共に第2位に輝いた。

前作は、角川書店の「野性時代」掲載分2編、書き下ろし3編からなる5編だったが、本書では、同誌掲載分4編、書き下ろし1編からなっている。

●『ダブル・ジョーカー』・・・・・・“D機関”のライバル“風機関”との親英的な元外交官の機密漏洩案件をめぐっての競い合い。

●『蝿の王』・・・・・・北支の前線を舞台に共産主義シンパの軍医が戦場で行う意外な機密連絡法とは。

●『仏印作戦・・・・・・』仏印と東京とで交わされる暗号通信にひそむ罠と闇。

●『柩』・・・・・・ベルリンの列車衝突事故で命を落とした日本人の男は欧州全土に張り巡らした“D機関”のスパイ・マスターだったのか。

●『ブラックバード』・・・・・・ロサンゼルスに渡った「二重経歴(ダブル・カバー)」の“D機関”スパイ仲根の行き着く先は。

本書では、巻末の書き下ろし『ブラックバード』を除いて、“D機関”卒業生のスパイが最後まで(生きて)登場しない、また、その開設者結城少佐の若き日の一端が明かされる『柩』をはじめ、いずれも前作にも増して凝ったプロットで、二重三重のひねりを一層加えた逸品揃いである。

また読者は、スパイたちの前作をしのぐ、世界を股にかけた究極の頭脳戦をたっぷり堪能できて鮮やかに騙されること請け合いである。

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★2010年「このミステリーがすごい」第1位:『新参者』東野圭吾(著)

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2010年「このミステリーがすごい」第1位。

立ちはだかるのは、人情という名の謎

日本橋の片隅で発見された四十代女性の絞殺死体。

「なぜ、あんなにいい人が」と周囲は声を重ねる。

着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、未知の土地を歩き回る。

「この町のことを思い浮かべるだけで、忽ち様々な人間が動きだした。そのうちの一人を描こうとすると、そばにいる人々の姿も描かざるをえなくなった。まる でドミノ倒しのように、次々とドラマが繋がっていった。同時に謎も。最後のドミノを倒した時の達成感は、作家として初めて味わうものだった」――東野圭吾

東野圭吾作品の中でも、「加賀恭一郎シリーズ」はかなり好きなので、迷わず購入しました。

この小説の舞台は日本橋。

その一角で起こった絞殺事件を調べるべく、着任したばかりの加賀刑事は日本橋界隈のさまざまな場所に出向いていきます。

ただし、「営業マンの上着」から始まり、加賀刑事の見事な洞察力はそれまでの作品同様に見ることができますが、事件そのものの真相は、それほどビックリするようなものではありません。

しかしそれよりも印象深いのが、日本橋界隈の人々や、加賀刑事自身が見せる「人情」です。

全九章ありますが、第一章~第八章までそれぞれ、加賀が訪れる日本橋の8か所が舞台となっています。

そして事件の調査のために訪れた加賀が、その手掛かりをつかむ様子だけでなく、彼の働きによってそこに隠されていた人々の「大切な人への想い」が前面に出てきたり、通い合っていなかった心と心が再び交流を始める様子などが描かれ、読んでいて非常に心温まりました。

どれも事件の解決に向けての「通過点」の一つに過ぎないのですが、結末が非常によく、それぞれの章がエピソードとして独立して成り立っています。

そして第九章のラストも、「心を通わせていたつもりが実はそうでなかった」という点では非常に考えさせられました。

最後に、加賀恭一郎シリーズはこれの前に、

『卒業 雪月花殺人ゲーム』★
『眠りの森』★
『どちらかが彼女を殺した』
『悪意』★
『私が彼を殺した』
『嘘をもうひとつだけ』
『赤い指』★

以上があります。

もちろんそれぞれ別の事件を扱っていますから、単独でも十分楽しめるのですが、他のシリーズ作品(特に★印)を読むと、加賀刑事の人物像がよくわかりますので別の楽しみ方ができます。

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2010年12月28日 (火)

★宮部みゆきのおすすめミステリー小説 おすすめ宮部みゆき面白いミステリー小説『魔術はささやく』宮部 みゆき著

宮部みゆきおすすめミステリー小説、おすすめ宮部みゆきミステリー小説。

面白いおすすめの傑作ミステリーは『魔術はささやく』宮部 みゆき著だ。

日本推理サスペンス大賞受賞作品。

宮部みゆきの初期作品の中では最高傑作。

それぞれは社会面のありふれた記事だった。

一人めはマンションの屋上から飛び降りた。

二人めは地下鉄に飛び込んだ。

そして三人めはタクシーの前に。

何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた三つの死。

さらに魔の手は四人めに伸びていた…。

だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず知らず事件の真相に迫っていたのだった。

宮部さんならではの盛りだくさんの構成と登場人物で読者を満足させてくれます。
 
法の網を潜り抜けて、犯罪などとは全く関係ないと言うような顔で過ごしている人たちにも、罪悪感という下意識に刻み込まれているものまでは、消し去ることがでずきないというのも業だと思いました。

そんな罰されない犯罪者をその下意識に働きかけることによって自殺という形で罰してしまうのだから、これはまさに魔術でしょう。
 
自殺の謎が明らかになるにしたがって、も一つの真相が分かってきます。

お楽しみに・・・。

宮部みゆきの初期の作品であり傑作ミステリー。

都合の良い設定や未熟な部分もありますが、 何と言っても宮部さんの長所である登場人物の描写が秀逸です。

登場人物が物語の中で生きています。

最初は、ミッシングリンク物か、なかなか魅力的だけど、 ちょっとありきたりかな、と思って読み進めました。

ところが、事件そのものは作品の中盤でほぼ解決してしまうんですね。

そして、それからがこの作品の本題となります。

単なる謎解きのミステリーでは無く、人間を書こうという作者の思いが伝わってきます。

長編でありながら比較的コンパクトにまとまっていて、とりあえず宮部作品の何たるかを知るには、格好の1冊と思われます。

最後も(いい意味で)驚愕でした。

著者に脱帽です。

頭が上がりません。

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2010年12月26日 (日)

★宮部みゆきのおすすめミステリー小説 おすすめ面白いミステリー小説 面白いおすすめ傑作ミステリー小説「理由」宮部 みゆき

宮部みゆきのおすすめ傑作ミステリー小説。

面白いミステリー。おもしろいミステリー小説。

驚愕のおすすめ傑作ミステリー小説『理由』宮部 みゆき (著)

事件はなぜ起こったか?

殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか―。

東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。

室内には中年男女と老女の惨殺体。

そして、ベランダから転落した若い男。

ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった…。

ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。

バブル期の高級マンションとローンの焦げ付き, 競売と占有屋という社会の変動を背景とした事件の真相を迫っていき, 後半では事件の裏に見え隠れする家族というシステムの崩壊が描かれている.

この作品のテーマは犯人探しや謎解きではなく, 事件の当事者たちや社会背景にある事情であって,まさに「理由」がテーマなのである.

当事者たちのインタビューという形式で, それぞれがときに視野狭窄的な,ときに身勝手な言い分が主張されるのもリアリティを増している.

真相に至るプロセスと社会の縮図を描くという文学性が高い水準でバランスした作品.

登場人物が非常に多いが、混乱することは全くなく一気に読めた。通勤時間を利用して2日で読み終えた。


この小説の魅力は、ルポルタージュの形式で語られる多くの人々の息遣いである。

登場人物はいずれも、どこかが上手くいかない、不器用な人たちばかりである。

勉強や仕事がそこそこできる人、そこそこ感じの良い人はいるが、能力を有効に生かしてかっこよく生きられそうな人はいない。

そしてその誰もが、家族に関わる厄介なしがらみを抱えている。

悲惨な事件の舞台となったおしゃれなマンションのイメージからは程遠い、前近代の湿っぽい臭いを漂わせた人たちばかりがこれでもかというほど登場する。

考えてみればこれは無理からぬ話かもしれない。

しがらみから逃れようと夢中でもがくうちに、バブル期に小金を持ってドライで清潔な都会の暮らしに足を踏み入れることができたのだろう。

「家族の絆」などという甘い言葉では呼びたくない、しがらみと適度に付き合う(絡まって身動きがとれなくなったり、無理に断ち切ったりすることなく)ことの難しさを考えさせられた。

そして、そのなかでささやかな希望なのが、親や祖父母たちのしがらみに振り回されながらも、健気に地に足をつけて生きようとするタワーマンションの少年小糸孝弘と、宿泊所の少女、片倉伸子である。

2010年12月25日 (土)

★おすすめ面白いミステリー小説「火車」宮部 みゆき

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。

自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?

いったい彼女は何者なのか?

謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。

山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。

社会派ミステリには2つの要素がある。

一つは純粋にミステリとしての謎解きの面白さ。
そしてもう一つは社会の影を映し出す鏡の役割。

宮部みゆきはこの二つの要素を兼ね備えた秀作を 世に多く送り出してきている現代を代表する作家だが、 僕は彼女の作品の中でも「火車」が一番だと思っている。

物語は一人の女性の謎めいた失踪から始まる。

そしてそれを追う主人公は彼女の過去を探るうちに、 一つの信じられないような真実に辿り着く。

カード破産、戸籍、家族の形・・・

いくつものテーマが織り込まれながら、 謎解きに向かって進むストーリー。

必読の一言に尽きる。

カードやサラ金地獄を背景に描かれる、現代の人間の悲劇。

読み終った時、言葉に出来ない割り切れなさを感じた。

哀しいようないらだち。それは何だったのか。

本当に悪いのは、罪を犯した犯人ではなく、その人を犯罪へと追い込んだものたち。

しかし裁かれるのはいつもその人だけで、犯罪へと追い込んだものたちは、その後も、何も変わらずに続いていく。

一体、誰が彼女を責められるのか。

誰も彼女を救えなかったのに。

そして読者には、その現場に居合わせてしまったような緊迫感漂うラストシーンが待っている!!

宮部みゆきの最高傑作で超おすすめのミステリー小説です。(社会派小説でもある。)

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